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発達障害、ADHD、仕事、ベンチャーなどについてつらつらと。

発達障害(ADHD)が販売職をしてみた話

発達障害ADHD)の傾向があると言われた私と、販売のお仕事について。 

 

こちらはホントにできなかった仕事の話↓

youni-mizuno.hatenablog.com

 

販売職と言っても、カーディーラーから高級ブランドのスタッフ、営業まで色々あると思います。

私がやったのは、商業施設のお菓子屋さんの売り子や、洋服の量販店で学生時代にしたアルバイトについて。

そこで起こったことや、困ったことを書こうと思います。

 

発達障害と診断される前・薬を飲む前>

・定点管理ができない。結果として散らかす。

使っても元に戻せない。

例えばハサミがあって、「ここでしょ!」って先輩に言われるんだけど、
自分の使いやすい場所があって、そこに置いてしまう。

もしくは、使ったところに置きっ放し。

元に戻すことに対して、「ううーーん、面倒臭い!!」って思ってしまったり、

戻すこと自体を忘れていた。

 

・とにかく間違える。覚えられない。

お釣り間違い、レジ締めが遅い。

 

・人の真似ができない。

例えば素敵なコーディネートがあったり、ラッピングがあっても、

「それはやりたくない!」と思ってやらない。

もしくは、「いいな!」と思っても、どうやって真似するのかピンときてない。

  

・メモを取るんだけど、メモが読めない。

話を聞くことに集中すると、メモが取れない。

メモを取ると、今度は話を聞けていなくて、内容を理解していない上にメモが読めない笑

 

・効率良く片付けができない。

「あと〇〇分で閉店だから、〇〇しておこう、発注しておこう」

って発想になれず、最後まで必死で売っていたりする。

 

 

・忙しすぎると、頭痛がして、吐き気がする。

セールなどの忙しい時に、ずっとレジに入っていると、気持ちが悪くなっていた。

うまく気を抜けなくて、緊張してずっとやっていたんだと思う。

 

 

とにかく、

自分が「さっき、何をしたのか?」がわからなかった

目まぐるしい変化が起こるお店では、自分を見失って混乱していました。

だからいつもバタバタしているし、どう助けて欲しいかもうまく言えなかったです。

ただ、必死でやってる感は伝わっていたみたいで、面倒見の良い店長や先輩たちに可愛がってもらったと思います。笑

 

発達障害の診断後・薬(ストラテラ)を飲んでから>

・定点管理がしやすくなった。散らかしにくくなった。

あ、散らかってる、と思えたり、

他の人が困るから、と思って、使ったものを元に戻すことがあまり苦痛でなくなった。

 

・自分が「今何をしているか?」「さっき何をしたか?」が覚えていられるようになった。

例えば、商品の返品があった。その後別のお客様が来た。

以前ならそれで返品処理を忘れていたのに、別のアクションを挟んでも、適切な処理を忘れずにできるようになった。

もしくは忘れないように、咄嗟にタグを机に貼ったり、メモを置いたりできた。

 

・人の真似ができるようになった。

自分と比べて、「あの人はあれくらい早くしている、あの時間から動いている、」

と言うことが見て比べられるようになった。

 

・優先順位がつけられるようになった。

「後何分で閉店だから、今は閉め作業をした方がいい」と思えるようになった。

  

 

薬を飲んでから、センスもないし、ちょっとバタついてるけどまぁまぁな人、
くらいのレベルにはなれました。笑

 

「さっき何をしたか覚えている」

と言うのが、販売職をする上でとてもありがたかったです。

レジ中にお客様に話しかけられても、お釣りを忘れなかったり、

在庫の誤差があった時、原因を思い出すことができたから。

 

人が多いのもあまり気にならなくなりました。

ただ、どうしても我慢できないときは休憩をとったり、助けを求められるようになりました。

 

 

 

比較的、ADHD臨機応変な対応は得意、と言われていますが、

関わる人が多く、周囲の環境が刻々と変わる販売職では、

手順通りの作業や、仲間との連携が大切でした。

(なんの仕事でもそうかもしれません。)

 

 

本当は、ものすごい向いていることで突き抜けられたらいいのかもしれない。

 

だけど、その時やっている仕事が、診断や薬で多少改善されるのであれば、
それもベターかな、と思っています。